主要政党支持者の支持理由等の独自アンケート結果ー自民、維新、国民、れいわ、衆議院選挙・2022年参議院選挙の投票先は?
こんばんは。そしてメリークリスマス🎅🎄。Shiroです。
2021年の12月6日から19日までの約2週間、Twitter 上で告知し、Googleフォームを使って支持政党別の支持理由、今年の衆議院選挙、2022年参議院選挙の投票意向などに関する独自アンケートを実施しました。
ということで、今回は、アンケートの結果の振り返りです。
ちなみに、本記事中で使われている画像は、自由に転載頂いて構いません(連絡は不要です)。
また、ほぼ同内容でYoutubeにもアップしてますので、動画or音で聴きたいという方はこちらからどうぞ↓
<目次>
- Googleフォームで独自アンケートを実施した背景
- 支持政党理由などに関する独自アンケートの基礎情報ー回答者数、年齢別回答者数、居住地別回答者数、支持政党、など
- 各党支持者の支持理由、衆議院選挙の投票行動、2022年参議院選挙の投票予定
- 今回のアンケート総括ー示唆と限界
1.Googleフォームで独自アンケートを実施した背景
まずは、そもそも、今回Googleフォームでアンケートを実施した背景ですが、前回の衆議院選挙の結果に関する年齢別アンケートなどはマスコミ等で実施されているものの、政党の支持理由や他党への関心の度合いなどについて深堀りしたアンケートがほぼないことから、思い切って自分で企画して実施してみた、ということになります。
ちなみに、Twitter アンケートだと、
- 設問が一つしか置けない
- 選択肢が4つまでしか置けない
- 回答者の属性(性別、年齢、居住地、支持政党等)が分からない
等の限界があり、今回はより自由度の高いGoogleフォームでアンケートを作成してみました。
なお、Googleフォームは無料でアンケート作成できるので、御関心ある方はぜひどうぞ。
(一点だけ、メールアドレス収集する・しないは、個人情報保護の観点から、設定上「しない」に設定しておくことをお勧めします。また、同様の理由で誰でも結果を閲覧できるようにはしておかないことをお勧めします。)
2.支持政党理由などに関する独自アンケートの基礎情報ー回答者数、年齢別回答者数、居住地別回答者数、支持政党、など
ということで、今回の独自アンケートの結果をご紹介していければと思いますが、その前に、今回のアンケートの基礎的な情報をお伝えしておきます。
- アンケート実施期間:2021年12月6日~12月19日
- アンケート回答者数:759名(ご回答・RT・引用RTなどご協力いただいた方ありがとうございました。)
- アンケート周知場所:Twitter
アンケートの年齢別回答者数は、こちらのとおりです。

1位が50代の209名で、次いで2位が40代の205名、3位が30代の116名という結果になっています。
ちなみに、100%横棒グラフで同じデータを整理すると、こちらのようになっています。

年齢別なしの回答者数の支持政党を整理したものはこちらです。

立憲と公明、共産、社民が異様に少ないですが、これは、Twitter 上で拡散したことの影響を強く受けています。
私のフォロワーの方が、維新、国民、自由民主党(若干れいわや無党派層)という構成で、立憲、公明、共産、社民支持者の方が実際の数字よりも明らかに少なく、また維新支持者の方の回答数も50名と自民党支持層や国民民主支持層の方に比べるとサンプル少ないで、こういうちょっと偏った結果になってしまっています、、
ということで、支持政党率のアンケート結果としては一部のサンプル(維新、立憲、公明、共産、社民支持層)が不十分ですので、その点はご留意ください。
続いて、居住地別の回答者数になります。

東京居住の方が18.7%(142人)、大阪府居住の方が10.7%(81人)、東京大阪除く政令指定都市に居住の方が26%(197人)、その他中所都市が37.5%(285人)と最多、農村・中山間地域が7.1%(54人)という分布となっています。
東京と大阪が、実際の全国人口比(実際は東京が12%、大阪7%)より少し多いものの、サンプルとしては、割とバランスの良い集まり方ですね。
3.各党支持者の支持理由、衆議院選挙の投票行動、2022年参議院選挙の投票予定
・自由民主党の支持層
自民党支持者の方(サンプル数453名)のアンケート結果ですが、まず、支持理由はこのようになっています。

今回のTwitter 上での拡散にご協力いただいた方が、保守層・高市早苗議員のファンの方が多い、ということもあるかと思いますが、自民党の支持理由として、「支持する政治家がいるから」にYesの方が合計9割強と最も高く、続いて、「外交・安保政策に賛同」が8割弱、「国政での実績を評価しているから」が3位で7割程度という結果になっています。
他方で、「党首を支持しているから」にYesの方が合計で8.8%しかおらず、外交・安保面などでの岸田総理の姿勢に自民支持うち保守層が不満を持っている、と評価できそうです。

自民党支持層の、先の衆議院選挙での投票先ですが、小選挙区・比例ともに圧倒的(9割超)が自民党に入れています。
衆議院選挙で迷った先は、1位が国民民主(16.8%)、2位が日本維新の会(9.7%)となっていますが、そもそも「迷った政党はない」は7割弱と最も多い結果となっています。
ちなみに、衆議院選挙で自民党に入れたが他に迷った政党として「国民民主党」を挙げている方のコメントとしては、例えば以下のようなものがありました。
- 国民民主の経済成長含めた政策に賛同するもの
- 「経済政策については賛同出来たが、地方選挙などでは、立憲と足並みを揃えることに大いに違和感があるため(結局自民党に入れた)。」
- 「他の党と比べ経済政策が現状にマッチしていた為」
- 「国民民主については、政策面では野党の中でも最もと言えるほどしっかりしています。ですが、選挙ではあまり議席を伸ばそうとする勢いが見られなかったのが残念でした。」
- 「安全保障の点では、野党の中では唯一まともなイメージです。 他方、マイナス要素としては何か主張が弱い感じがします。」
- 「魅力→共感できる政策があったから マイナス→規模が小さく自分が希望する政策が直ぐに形になるとは思えなかった」
- 「代表のコロナ対策の考えに賛同したものの、国防への考えがよくわからなかった。」
- 「安全保障面や移民政策について支持できる面があったから。ただ党首の意見がコロコロ変わるので。。。」
- 「外交政策と経済政策に共感できるが小政党なので実行力に疑問を感じる」
- 「玉木代表の経済政策論や貨幣観に納得がいったから。しかし、財政健全化と発言した事もあり、疑念があった為取り止めました。後、投票の際の国民民主党の略が立憲民主党と同じ民主党になっていたので、生理的に拒否反応が出てしまった。」
- 党首(玉木雄一郎議員)をある程度支持するもの
- 「党首の考え方は良い。マイナスは所属政治家の一部の人たち」
- 「玉木さんが政策重視で活動しているから考慮には入れていました。但し、民進党での振る舞いも記憶に残っている為、上辺だけかどうかをしっかりと見極められていなかったので、衆院選は見送りました。」
- 国民民主の「対決より解決」の姿勢を評価するもの
- 「立憲とのしがらみから脱したところに惹かれましたが、憲法改正に消極的なところがマイナスです。」 ※憲法改正には消極的ではないので、国民民主の広報不足ですね。
国民民主は政策面で支持されている一方で、規模の小ささからくる実行力の問題、ブレるのではないか?といった不安感、元民主という拒否反応などが一定あるために投票に繋がらなかったようです。
また、衆議院選挙で自民党に入れたが他に迷った政党として「日本維新の会」を挙げている方のコメントとしては、例えば以下のようなものがありました。
- 維新の政策に賛同するもの
- 「憲法改正に魅力、日本人優遇ではないところがマイナス」
- 「憲法改正に前向きなところを評価したが、対中国政策の曖昧さが不投票の理由」
- 「魅力/憲法改正、マイナス/外国人参政権」
- 「改憲派だと思った。でもその内容が9条以外のことのように感じたから(投票は見送り)」
- 維新の「身を切る改革」に賛同するもの
- 「身を切る改革が魅力に感じた。他方、行革以外あまり具体性を感じない」
- 維新の第3極としての立場を支持するもの
- 「魅力 責任ある野党 マイナス 橋下徹の存在」
- 維新の国会改革・統治機構改革に期待するもの
- 「魅力は、国会改革をやってくれるかな? 大阪が活気が出て良い街になった。そういった期待感。 マイナスは橋下徹氏が嫌い。 親中的な政策という噂みたいなことでやめました。」
- 松井代表を支持するもの
- 「松井氏に力があって施策に魅力を感じた。だが橋下氏の親中コメントや維新と深い繋がりが感じられ、支持をやめた。」
支持する声がある一方で、意外?とアンチ橋本さんの声がありますね、、
続いて、自民党支持層の、来年の参議院選挙での投票予定先です。

来年2022年の参議院選挙での自民党支持層の投票予定先ですが、6割強が自民党に決めている、あるいは「おそらくは自民党に入れる」となっています。
他方で、「今後の国会審議・実績や次の公約次第」の3割弱含め、4割弱がまだ自民党に入れるか決めていない、という結果となっています。
・日本維新の会の支持層
続いて、日本維新の会の支持層(サンプル数50名)です。
まず、維新支持層の支持理由はこちらです。

維新を支持している理由として一番「非常に当てはまる」「どちらかと言えばそうだ」の合算スコアが高いのが、「地方自治の考え方に賛同」の94%(47名)です。
次いで、「経済・財政政策に賛同」と「教育・子育て政策に賛同」が同92%(46名)で同率2位です。
支持理由の4位は「年金・社会保障」と「政治とカネの問題への取り組み姿勢」が88%(44名)となっています。
それ以外も「統治機構改革」「政治の透明性の向上の取り組み」「地方での実績」「支持する政治家がいる」「党首を支持している」なども8割前後と高いスコアですね。
他方で、「外交・安保政策に賛同」(68%・34名)、「エネルギー政策に賛同」(62%・31名)、「国政での実績を評価」(40%・20名)などは、他の支持理由に比べると相対的にですが低い結果となっています。
支持理由としてスコアが高い他の政策に加えて、さらに「外交・安保政策」「エネルギー政策」「国政での実績」などへの支持を上げることができれば、維新の今後の更なる党勢拡大に繋がるのではないかと思われます。
続いて、衆議院選挙での維新支持層の投票行動です。

比例では、50名中47名(94%)が日本維新の会に投票している一方で、3名は自民党に入れています。
また、小選挙区では、31名(62%)が維新に入れていますが、自民党に入れた方が12名(24%)などとなっています。
これは、維新の候補者擁立が無かった地域で、自民党に流れた、ということかと思いますし、来年の参議院選挙では候補者擁立に力を入れることで解消される問題でしょうか。
衆議院選挙で投票するか迷った政党は、1位が「国民民主党」が15名(30%)、2位が自民党の6名(12%)ですが、他に「迷った政党はない」が28名(56%)と実は一番多いです。
続いて、維新支持層の来年の参議院選挙の投票予定先です。

維新に決めているorおそらく維新に入れるという方が78%(39名)と高いスコアですが、他方で、今後の国会論議・実績や公約次第という方の16%(9名)含め、2割強が未定という結果となっています。
・国民民主党の支持層
続いて、国民民主党の支持者の方(113名)について見ていきます。
まず、国民民主党を支持する理由です。

国民民主党を支持する理由として「非常に当てはまる」「どちらかと言えばそうだ」の合計スコアが最も高いのは、「経済・財政政策に賛同」(なんと100%!)です。
ちょうど、国民民主党の経済調査会が「財政金融政策に関する考え方」を公表したところですが、衆議院選挙のマニフェストでも・経済・財政政策は厚めに訴えていましたし、たまきちゃんねるや三橋TVなどでの露出の影響でしょうか。それにしても100%はなかなか凄いですね。
次点が、「外交・安保政策に賛同」の91.1%(103名)、3位が「教育・子育て政策に賛同」の88.5%(100名)、4位が「党首を支持しているから」の86.7%(98名)と続いています。
維新に比べると、「地方での実績」「地方自治の考え方に賛同」「統治機構改革に賛同」などのスコアが相対的に低いですが、これは維新と異なり地方発の政党ではないので、ある意味仕方ない部分もあるのかもしれません。
続いて、国民民主党支持層の、今年の衆議院選挙での投票行動です。

比例では、78.8%(89名/113名)が国民民主党に入れている一方で、小選挙区では僅か2.7%しか投票していないのは、立憲などとの調整が先行し小選挙区での擁立をためらったためでしょう。小選挙区では、自民党(56.6%)と立憲(15%)に主に流れていますね。
この点は、玉木雄一郎代表も認識しているようなので、来年の参議院選挙では改善されるものと思います。
投票しなかったものの迷った政党としては、日本維新の会が21.2%と最も高い結果となっています。
また、来年の参議院選挙での国民民主支持層の投票予定先は次のとおりです。

維新支持層とほぼ同じ割合構成ですかね。
国民民主支持層は、国民民主に決めているorおそらくは国民民主という方が合計78.8%(89名/113名)と非常に高い割合ですが、今後の国会論議・実績や次の公約次第」の16.8%含め2割強が投票先未定となっています。
・れいわ新選組の支持層
最後に、れいわ新選組の支持層(27名)について見ていきます。

まずはれいわ新選組を支持している理由ですが、「非常に当てはまる」「どちらかと言えばそうだ」の合計スコアで最も高いのは「経済・財政政策に賛同」でこちらも国民民主同様に100%となっています。
れいわと言えばMMT・積極財政のイメージありますが、それを支持理由が裏付けている形ですね。
続いて、「支持する政治家がいるから」が92.6%(25名)、「年金・社会保障制度」の85.2%(23名)、「教育・子育て政策に賛同」の81.5%(22名)と続いています。
意外と、エネルギー政策などは5割強と相対的にですがスコア低いですね。
あとは「外交・安保政策に賛同」「統治機構改革に賛同」なども5割程度とやや低めです。
次に、衆議院選挙でのれいわ新選組の支持層の投票行動です。

比例は全員がれいわに入れています(27名/27名)ね。
他方、候補者がいないケースが多かったと考えられる小選挙区では、立憲民主党が66.7%(18名)と圧倒的に投票先として多く、次いでれいわと共産党が11.1%(3名/27名)で同率2位です。
投票しなかったが迷った政党としては、国民民主党が1位で22.2%(6名)、次いで共産党が14.8%(4名)ですが、そもそも「迷った政党はない」は51.9%(14名)という結果です。
続いて、れいわ新選組の支持層の来年の参議院選挙での投票予定先です。

意外?と、維新や国民民主の支持層ほど、れいわに入れると決めている&おそらくはれいわに入れる、という層の合計は多くなく74.1%(20名/27名)となっています。
4.今回のアンケート総括ー示唆と限界
ということで、主にTwitter上で周知したGoogleフォームでの政治アンケート(回答者数759名)について、結果を見てきました。
今回のアンケートの示唆
今回のアンケートから得られた示唆としては、まとめると以下のとおりでしょうか。
- 自民党支持層のうち、少なくとも保守層については、岸田政権に強い不満を持っており(この層の政権支持率は僅か4.9%、、)、また、自民支持の保守層のうち一定割合は国民民主と維新に投票する可能性がある。また、それを実際の投票行動に結びつけるためには、彼らが重視する外交・安保政策でぶれずに現実路線を取りかつ発信していく必要がある。
- 維新支持層は、衆議院選挙では24%が小選挙区で自民党に入れているが、来年の参議院選挙で積極擁立することで、彼らの受け皿作りをしていく必要がある。
- 国民民主支持層は、衆議院選挙の小選挙区ではそもそも候補者がおらず投票することができないケースが多かった。来年の参議院選挙では国民民主に入れる意向は8割程度と高いこともあり、積極的に擁立を進めることで彼らの受け皿となり得る。
- れいわ支持層は来年の参議院選挙でのれいわへの投票意向が7割強だが、残りの3割弱の層は、特に(比例でなく)選挙区では他党に流れる可能性がある。この場合流れる可能性が高いのは、立憲と共産だが、経済・財政政策の考えが近い国民民主党も候補者を積極擁立すれば選択肢になり得る。
今回のアンケートの限界
他方、今回のアンケートの限界としては、例えば以下のものがあるかなと思います。
- 回答数が759名と、当初の想定よりは多くの回答が得られたものの、政党支持率として統計上有効なアンケートとしてはN数が足りなかった。
- 立憲、公明、共産、社民など、Twitter上で繋がることが困難な層の回答を得られなかった。
- 維新支持層についても、橋下支持者など、古くからのベテラン勢の支持層の回答がそれほど得られず、回答数が50にとどまった。
- 政党を支持する理由の粒度が一部荒い。例えば、「経済・財政政策」は、内訳として消費減税、法人減税、富裕層課税、トリガー条項、規制改革、ベーシックインカム、成長戦略等々あると考えられるが、これを特定するには至らなかったので、さらに深堀りするアンケートが必要(特に、維新、国民、れいわ支持層)。
上記のうち、回答数・各セグメントのサンプル数を増やすという意味では、今後、同様のアンケートを行う場合、Twitter 広告やLINE広告を使うことも合わせて検討しても良いかもしれませんね。
今回の記事は以上になります。
少し長くなってしまったので、前後編で分割しても良かったかもですね、、
今回は独自アンケートについて取り上げてみましたが、また今後、定期的にこういった独自アンケートの企画・実施をできればと思いますし、その際は企画段階で事前に、そして随時、Twitter 、このブログやYoutubeチャンネル「しろチャン!」で取り上げていければと思っています。
参考になりましたら、ブログのフォローや、SNS上でのシェア・フォローをぜひお願いします!
それではまた👦